短い期間での仕上がりへ向けた減量は本当に記憶に残った辛いものでした。
コロナの影響が色濃く、やっと行われた大会、そして、出場。
次の年もやはり、ボディビルダー大会の出場は当然目標にします。心境はこうです。一旦辞めて、再びスタートするには年齢的に無理があります。あと、自分はまだ完成されていないと思うからです。年々マッスルコントロールは増えていきます。1番の理由は、怪我が増えて身体が現実的に筋肉をつける条件を満たさないからです。若い頃、関節がまだ普通な頃は、重さ、可動域、スピード、粘り強くやり、いわゆる強度を上げました。それを受け止めてくれるのが身体なのですね。
ところが関節を壊してしまうと、どうしても、ゆるみができたり、靭帯や筋膜が破けたり、ある方向しか重さを受け止められないとか、動きに制限があるくらいの怪我があると筋トレをハードに重さにチャレンジして力を増すことが難しくなります。これは、根性とか痛みをこらえるとかの話しではありません。
長年の筋トレにより、他の選手たちも怪我はつきものですが、ボディビルダーの怪我は、宿命のように思われるほどに当たり前なのです。
尼崎ボディビル同好会の先輩たちも、ありとあらゆる身体を壊してます。俺のここ外れてんねん。とか取り返しのつかない怪我をしながらもとんでもない重さを使い続けてはります。僕はこの壊してなんぼ的な解釈が根性論的ボディビルの致命的な怪我をある意味作っしまったと思います。しかし、壊すくらいの重さが必要なのは、考え方、方向性は正しいのです。ただ、やっぱり壊してはいけない。このジレンマにマッスルコントロールが存在します。僕の場合50代ですので、筋肉の長さとかも年々短くなりつつ、それでいて怪我とも向き合う。
また、肉体労働的にきつい仕事もしてますから、こんな状況の私が、来年大会出場して、自分が更なる身体を進化させて、ステージに上がることなど出来るはずないのです。
もし、2022年に大会出場して、結果を上げるためには、今以上のマッスルコントロールしかない。人間は素晴らしい素材を持って生きています。誰もやらないから、50代での進化を実現するためには、ありとあらゆるコントロールをやるしかないのです。
まあ、いままでもそう思いやって来ました。まだ、僕は現役のボディビルダーとして頑張り、皆さんに勇気と希望を届けられたらと思います。